臨海都心部のホテル事情と横浜観光の変遷

hotel0407.jpgひと昔前、横浜の臨海都心部で人気のホテルと言えば、「ザヨコ」の愛称で知られた「ザ ホテルヨコハマ」であった。山下公園の目の前という立地の良さに加えて、近隣のホテルニューグランドほど敷居が高くないため、若いカップルが比較的気軽に宿泊できるホテルとして人気があった。その「ザヨコ」が2003年に外資系の「ザ ヨコハマ ノボテル」にリブランドされた時には驚いたが、先月の15日に「ホテルモントレー横浜」として再度リブランドされた。
ホテルモントレーは札幌から福岡までチェーン展開を拡げている比較的新しいホテルブランドである。ビジネスホテルではなく、名前通りのヨーロピアンスタイルの外観と女性好みの内装とインテリアで人気のホテルである。
リブランドと言えば聞こえはいいが、営業が上手くいかず運営の委託契約が更新されなかっただけであろう。それにしても今回は余りに早い交代劇であった。これは横浜の観光の在り方が大きく変わってしまったことが伺える出来事と言える。

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新しい横浜と「いにしえ建築」の横濱

zeikan.jpgかつて世界の玄関口と言えば、港であった。ここ横浜も1859年(安政6年)の開港により世界の注目を集め、世界に開かれた街となった。外国との交易が盛んになり、活気に満ちた新しい文化が形づくられていった。

写真 横浜税関

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関内周辺 ホテル建設ラッシュ!

jalcity.jpg11月にこのテーマについて記事を書いたが、再度取りあげてみた。
前回は「JALシティ関内横浜」というホテルのオープンについては触れなかったが、来年の11月完成に向けて着々と工事が進められている。JALシティのブランドは、ビジネス系のホテルの中でも、客室のインテリア等に高級感があり、この辺りで最近建設が相次いでいるバジェット型(低料金)のホテルとは一線を画す。場所はみなとみらい線日本大通駅から近く、ロイヤルホールヨコハマのすぐそばである。しかし、関内駅からはそれほど近くないので、「関内横浜」のホテル名は少し無理があるかもしれない。立地はそれほど良くないと言える。

toyokoinn.jpgこの「JALシティ関内横浜」近くの大桟橋通りでは、いま「スーパーホテル」が来年夏の開業目指して建設中である。すぐそばには「東横イン横浜スタジアム前」があり、平日はビジネス客、週末は観光客需要を取り込んでいるようだが、今後は客の奪い合いが予想されるだろう。また、その東横インがみなと大通り近くに「東横インみなと大通」を来月の1月23日にオープンする。
そして、まだ工事は始まっていないが、「ルートイン横浜馬車道」が馬車道の歴史博物館前に、平成18年の12月頃のオープンが予定されている。
JALシティを除けば、すべてバジェット型で、ホテルチェーン系列であるのが特徴的である。横浜を代表するホテルと言えば、ホテルニューグランドやインターコンチネンタル等の高級ホテルであり、観光客はこれらのホテルに宿泊することを横浜観光の目的のひとつとしていた。今後は少しずつ横浜観光の在り方が変わっていくのかもしれない。

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YOKOHAMA HOSTEL VILLAGE

minatokan.jpg寿町再生プロジェクトの主軸である「YOKOHAMA HOSTEL VILLAGE」、まだ知名度が低いため、稼働率はそれほど高くはないらしい。お客様の比率は国内と海外が半々で、海外からはアメリカをはじめとした欧米のお客様が多いが、12月初めにパシフィコ横浜で開催された「Magic The Gathering選手権」の期間中は各国の代表選手で全館満室となったそうだ。施設はとても清潔で、3,000円のルームレートは抜群のコストパフォーマンスと言えるだろう。また、サービス面でもアメリカの「THE BACKPACKER」というサイトのユーザーレビューでGREATの最高評価を得ていた。
横浜の関内周辺はホテル建設ラッシュ、それもバジェット型ホテルの建設が相次いでいるが、画一的なサービスが提供されるこれらのホテルに宿泊するより、「YOKOHAMA HOSTEL VILLAGE」は、いままでとは違う何かに出会える場所と言えるかもしれない。今後は海外から来日する外国人客の獲得と国内マーケットの拡大を平行して行うらしいが、ビジネスマンの宿泊需要も増加するものと思われる。
横浜にいながら世界の人たちとふれあえる場所、それが「YOKOHAMA HOSTEL VILLAGE」である。

写真: YOKOHAMA HOSTEL VILLAGE 港館 

YOKOHAMA HOSTEL VILLAGEのサイト
THE BACKPACKER(英語)

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寿町 再生プロジェクト

kotobuki.jpg12月18日に海岸通りにある最終日となる「BankART Life」を訪れた。ホスピタリティーというテーマで開催されており、アートとしてのホスピタリティーが若いアーティストによって表現されていたが、ここで非常に興味深いプロジェクトを知ることになった。日本三大ドヤ街である「寿町」再生プロジェクトである。現在、寿町には7,000人くらいの日雇い労働者が住んでいるらしいが、日雇い労働者のための安宿を、格安の宿を求めている外国人のためのホステルにしようという計画であった。

寿町とは関内駅から徒歩10分足らずの場所に位置する町名であるが、古くからこの辺りに住んでいる人にここを知らない人はいない。
県外から来る人の多くは、関内や石川町と聞いて、山下公園、中華街、大桟橋等の華やかな観光スポットを想像するであろう。寿町はこの港側とはJR根岸線を挟んで反対側に位置しており、元町商店街辺りから誤って来た人は、殺伐としたその光景に驚くに違いない。
このプロジェクトは、ホステルから始まり緑化計画にまで及んでいたが、果たして何処まで再生されるのか非常に興味深い。第一にここの住人が再生を望んでいるのだろうか。

「BankART Life」の展示スペースではこのプロジェクトの映像も放映されており、内容も秀逸であったが、ほとんどの人はあまり関心が無さそうであった。華やかなアートを期待して訪れた人にとっては、この映像は違う世界のものであったに違いない。だが私にとってはこの寿町は非常に身近な存在であったために、とても衝撃を受けた。私の自宅は扇町にあり、寿町のすぐ隣にある。すぐそばのローソンに行けば、店内の客は寿町の住人で占められ、時折、彼等と従業員が揉めている場面を見かける。自宅から関内駅に向えば、酔いつぶれて路上に倒れている彼等をよく見かけ、いまでは日常の光景となってしまっている。先日はこのローソン前で頭から血を流している男性を見かけた。タクシーの運転手はいまだにここを通過することを嫌がり遠回りする。私自身も彼等に悪態をつかれたこともある。私にとって寿町とその住人達はとても身近な存在なのである。

sanagi.jpg昨日と今日の昼間、再生プロジェクトの中心であるNPOが運営する「さなぎの食堂」に行ってみた。ランチは日替わりで300円と安価だが美味しかった。厨房には年配の人も働いていたが、ボランティアらしき若者も見かけた。また、食堂を訪れる身体の不自由な住人のために、送り迎えをしている若者も数人いた。彼等もボランティアであろう。そんな彼らを目の当たりにして、少し考えさせられてしまった。自分はいままでこの寿町に足を踏み入れることさえ躊躇していたのに、この寿町の現状に正面から向き合っている人達がいるのだ。

ドヤ街はスラム街ではない。スラム街には子供もいるが、ここでは見かけない。一昔前のニューヨークのハーレムはスラム街であったが、黒人文化の宝庫でもあった。だが、ここには文化と呼べるものは存在しない。前述の展示スペースでの映像で、何も生み出せない町と言っていたが、本当かもしれない。
しかし、ここを再生させたいと願う人達がいる。見放されたこの場所を。自分も何らかのかたちで貢献出来たらと思う。

写真 上段 寿町内で不法投棄されたゴミ
    下段 さなぎの食堂

NPO法人さなぎ達のサイト

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